沿革・目的
協会の活動と歴史
本協会は、発足以来、てんかんに対する正しい知識の理解促進、てんかん医療の改善、経済的負担の軽減、学校教育現場での処遇改善、社会参加のための就労支援策の充実、てんかん学の研究促進、福祉施策などの法制化などを訴えて運動を展開してきました。
その中で、てんかんセンターの設置、てんかんを障害者施策の対象とした障害者基本法・障害者雇用促進法等の改正、道路交通法の改正など絶対的欠格事由の撤廃、などの成果を上げてきました。また、精神保健福祉法の度重なる改正によって、精神保健福祉手帳やホームヘルプ制度の創設、市町村への福祉制度の業務移管などを実現しました。
しかし、欧米諸国に比べて著しく遅れている抗てんかん薬の承認、薄氷を踏む思いの専門医療体制、偏見を助長するとも揶揄される『てんかん』の疾患名の見直し、『てんかん』故に加入できない各種保険制度、まだまだ就職・結婚・出産などで大きな障壁となり得る無知、誤解、偏見、差別など、残された課題は少なくありません。
今後も医療の充実、救急体制の整備、地域ケア、住まいの確保、就労援助、社会参加型事業や仲間づくりの場の拡充、相談などのネットワークの整備、学校教育現場の改善、てんかんのある人の権利擁護などを求めていきます。
45年のあゆみ
1973年 | 6月17日 | 「小児てんかんの子どもをもつ親の会」発足 |
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7月15日 | 「てんかんの患者を守る会」発足 | |
1976年 | 10月24日 | 上記の2団体の統合により任意団体「日本てんかん協会」設立 国際てんかん協会(IBE)に加盟 |
12月20日 | 機関誌「波」創刊 ◆阿佐ヶ谷(東京・杉並区)に事務局設置 ☆初代・永井勝実会長就任 |
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1977年 | 6月15日 | 機関誌「月刊・波」低料第三種郵便物認可 |
1978年 | 6月 | 第1回会員実情調査実施 |
7月25日 ・26日 |
第1回専門職のためのてんかん医学基礎講座(現「てんかん基礎講座」)を開催(東京) | |
1979年 | 10月 | 「社団法人」設立のための『一千万円基金』目標達成(期間/18カ月) |
1980年 | 2月17日 | 「福島市差別解雇撤回闘争」支援 新シンボルマーク決定(現在使用中) |
1981年 | 2月4日 | 厚生大臣より<社団法人>としての許可を得る |
9月17日 ~21日 |
国際てんかん学会議を日本てんかん学会と共催(京都) | |
9月23日 | 国際てんかん学公開講座を開催(東京) | |
12月5日 ・6日 |
第1回全国青年部会連絡会議を開催(東京) ◆西早稲田(東京・新宿区)に事務局移転 |
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1982年 | 4月 | 国会請願署名活動開始 |
1983年 | 5月 | 「てんかん白書●83」発行 |
5月3日 | てんかんの福祉を考える研究会議-静岡セミナー(第1回てんかんリハビリテーション研究会議)を開催 | |
6月 | 第2回会員実情調査実施 | |
8月 | 丸善御茶の水店(瀬川ビル内)からのバザール寄付開始(現在も継続中) | |
9月 | 「昭和58年精神衛生実態調査」に関する見解『声明』を発表 | |
11月 | てんかん制圧運動10周年を記念して「てんかん制圧月間」を制定 「木村太郎記念賞」と「功労賞」を制定 「てんかん発作の救急処置カード」作成 第10回全国大会(東京)に、米国下院議員トニー・クエロ氏(患者本人)を招聘 「お~い、集まれ!!」(16mm記録映画)完成 |
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1984年 | 8月 | 就労実状調査実施 |
9月19日 | 第36回保健文化賞を受賞 | |
11月 | 「てんかん制圧月間●84」で標語コンクールと読書感想文コンクールを実施 | |
1985年 | 2月10日 | 第1回全国活動者会議開催(東京) |
11月 | 「てんかん制圧月間●85」で、啓発ポスター・リーフレット作成 「てんかんと私」を発刊 |
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1986年 | 1月 | 「国立病院・療養所の再編成」に関する見解『声明』を発表 |
4月 | 「会員アンケート」・「日本てんかん学会アンケート」を実施 | |
9月14日 ・15日 |
「てんかんと雇用に関する第1回専門研修セミナー」を開催(東京) | |
12月20日 | てんかん総合対策の樹立に関する研究委員会が「報告書」を発表 | |
1987年 | 10月 | 「(財)てんかん治療研究振興財団」設立 |
1988年 | 9月 | 「援助の実際シリーズ」スタート |
11月 | 運動発足15周年を記念して、新キャラクター「あかりちゃん」を制定 | |
1989年 | 6月 | 「将来構想」を決議 |
8月 | 第2回就労実状調査実施 | |
11月 | 「てんかん制圧月間●89」で、街頭アピール・署名活動を実施(東京) | |
1990年 | 2月 | てんかん相談担当者研修会開催(東京) |
3月 | 第1回海外研修(ハワイツアー)実施 | |
4月 | 会費値上げ(現行へ) | |
11月3日 ・4日 |
第17回全国大会に寛仁親王殿下ご臨席(以降第25回大会まで毎年) | |
11月23日 | R.トールベッケ氏(ドイツ・SW)来日記念「研究会議-てんかんと社 会」を開催(静岡) ☆2代・高橋哲郎会長就任 |
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1991年 | 3月 | 通院医療費交付負担制度に関する見解を発表 |
10月6日 | 「アジアてんかんフォーラム」を開催(静岡) | |
1993年 | 1月8日 | 「TVゲームとてんかん」報道パニック勃発 |
7月8日 | 「角川・高校国語教科書」の不当な表現に対する抗議行動 | |
9月29日 | 「障害者基本法」の定義の拡大を要望 | |
11月6日 ・7日 |
第20回全国大会にIBEの元会長Joop. N.Loeber氏招聘 | |
1994年 | 10月 | 「テレビゲーム誘発発作委員会」発足 ☆3代・鈴木勇二会長就任 |
1995年 | 10月15日 | 「ビデオゲーム誘発発作に関するシンポジウム」を開催(京都) |
1997年 | 12月 | 総理大臣賞を受賞 |
12月17日 | テレビアニメ「ポケモン」により引き起こされた事態について見解を発表 | |
1998年 | 10月 | てんかんについての市民意識調査を実施 |
1999年 | 10月21日 | 日本てんかん学会認定医(臨床専門医)第1回認定発表 |
10月 | てんかんについての専門職意識調査を実施 | |
2000年 | 12月1日 | 第150臨時国会・衆議院文教委員会および本会議において、本協会請願書が一部採択 |
2001年 | 1月10日 | 創薬ボランティア組織発足・記者会見 |
5月23日 | 衆議院内閣委員会で参考人意見発表(道路交通法改正) | |
9月 | 第3回会員実状調査を実施 | |
2002年 | 9月11日 ~14日 |
第4回AOEC・第36回日本てんかん学会合同学会を開催(軽井沢) ☆4代・鶴井啓司会長就任 |
2003年 | 4月 | 精神障害者職業自立等啓発事業を厚労省から受託(2006年度まで) |
2004年 | 5月29日 | 「てんかん運動30周年記念のつどい」を開催(東京) |
5月 | 第6回精神医療奨励賞を受賞 「新てんかんと私」を刊行 |
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10月 | 保険に対する会員アンケート調査を実施 新潟県中部地震被災現地へ緊急支援活動 |
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2005年 | 3月 | 障害者自立支援法に対する要望署名活動を実施 |
5月 | 新しい抗てんかん薬の早期承認への要望書を厚労大臣に提出 | |
12月 | 患者さんに対する病気の症状や生活の状況についてアンケート調査を実施 | |
2006年 | 10月 | 日米てんかんフォーラムを開催(千葉) |
2007年 | 2月 | 「新せいめい賠償共済」制度を協賛 てんかんメディアセミナーを共催(東京) |
5月25日 | ホームページをリニューアル(http://www.jea-net.jp/) | |
7月9日 | 国際てんかん協会(IBE)とのミーティングを第27回国際てんかん学会で実施(シンガポール) | |
11月 | 新啓発用ポスター(小児向け、成人向け)、リーフレットを作成 | |
12月9日 | 元自転車競技世界チャンピオン(仏) Marion Clignet女史(患者本人)を招聘し、てんかん月間2007「市民公開講座」(障害者週間記念キャンペーン事業)を開催(東京) | |
2008年 | 3月1日 | 「抗てんかん薬ポケットブック」(初版)を発行 |
3月20日 | 「てんかん」入門シリーズ刊行 | |
6月20日 | 第169通常国会にて「てんかんのある人とその家族を支える請願」が、5項目全て衆参両院で採択され内閣送付 | |
11月29日 ・30日 |
てんかん運動35周年記念第35回全国大会を開催(東京) ※黒柳徹子女史記念講演 |
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12月1日 | 新公益法人制度の完全施行に伴い「特例民法法人」へ。 ※5年間の移行期間 |
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2009年 | 3月 | 「てんかん相談Q&A」(リファイル式)を作成 「災害対応マニュアル-てんかんのある人と家族・支援者のための防災ハンドブック」を作成 |
6月1日 | 厚生労働大臣へ「障害年金・診断書様式改訂に向けた要望書」を提出 ※秋に改訂実施成る |
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6月28日 ~7月4日 |
国際てんかん協会(IBE)との3つのミーティングを第29回国際てんかん学会で実施(ブダペスト) | |
7月6日 ~20日 |
読売新聞・医療ルネサンス(No.4629-4634・4639)で「てんかんを知ろう」を7回連載 | |
2010年 | 3月6日 | 「日本てんかん学会・日本てんかん協会合同会議」発足 |
4月27日 | 「障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会」が発足し構成員に参画 | |
5月31日 | 厚生労働大臣へ「自立支援医療」制度における利用者負担軽減を求める要望書を提出 | |
6月9日 | 独立行政法人福祉医療機構から、協会の助成事業が 『特に優れた事業』に選出される | |
6月19日 | IBE会長Mike Glynn氏を招聘し日本てんかん学会とともに座談会を開催 | |
9月22日 | 国民年金・厚生年金保険障害認定基準の一部改正について意見を厚生労働省に提出 | |
10月21日 | 第8回AOEC(メルボルン)において福井典子さんが「優秀当事者賞」を受賞 | |
10月23日 | 第8回AOEC(メルボルン)において、Epilepsy Foundation of victoriaとミーティング | |
11月7日 | てんかん月間●2010・中央イベント(新宿)が19年ぶりに復活(あかりちゃん着ぐるみ誕生、啓発 パネル、新読ませるポスターを作成) | |
11月30日 | 「障害者自立支援法」の改正法案に対する要望書を参議院厚生労働委員会に提出 | |
12月1日 | ウルトラマン(M78星雲光の国・宇宙警備隊)からてんかんのある子どもたちにメッセージが届く | |
12月20日 | MOSESワークブック(日本版)とトレーナー教本を発行 | |
2011年 | 1月19日 | 国際てんかん協会(IBE)の「てんかん優秀ジャーナリズム賞2010」に協会の推薦(読売新聞/ 館林牧子記者)が日本で初受賞 |
3月5日 | アジア・オセアニア地域の国際交流を目的に第183回理事会で「山内国際基金」を創設 | |
3月12日 | 東日本大震災に関する情報発信を開始(11日に震災が発生) | |
3月14日 | 東日本大震災の「災害支援対策本部」を設置 | |
3月16日 | 被災地でのてんかん医療充実に向けた要望書を厚生労働大臣と国立病院機構に提出 | |
3月19日 | 社団法人神奈川県トラック協会の支援を受けて、日本てんかん学会等と被災地に抗てんかん薬を 届ける"賞 | |
4月21日 | 栃木県鹿沼市で発生したクレーン車による交通死亡事故に関する声明を発表 | |
4月29日 | 東日本大震災・現地対策支援センターを仙台市内に設置(~6月14日) | |
5月19日 | 警察庁・局長通知に対する要望書を警察庁に提出 | |
5月29日 | 第34回総会で「公益社団法人」移行の基本方針を決定 | |
8月30日 | 自立支援医療と運転免許制度の啓発ポスターを作成し全国に配布 | |
11月26日 ・27日 |
第38回全国大会(岡山)に、アルゼンチン共和国駐日大使ご夫婦が当事者としてゲスト参加 | |
11月28日 | 「障害者総合福祉法(仮称)」に盛り込むべき事項について民主党へ意見書を提出 | |
12月26日 | 「ケトン・フォーミュラ」に関する要望書を厚生労働大臣に提出 | |
2012年 | 1月18日 | NHK「ためしてガッテン」で高齢者のてんかんが紹介される |
1月24日 | 「障害者雇用促進制度における障害者の範囲等の在り方」について厚生労働省に意見を提出 | |
3月 | 国際抗てんかん連盟(ILAE)「Stand up for Epilepsy Photography Project.」に参加 日本オリンピック委員会 日本体育協会の賛同と、日本テニス協会(奈良くるみ選手)、日本相撲協会(横綱白鵬関)の協力を得て、日本からも2枚のエントリー(秋のヨーロッパてんかん学会議で 2枚とも正式採用される) |
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3月1日 | 「波」通巻500号記念号発刊 | |
3月19日 | 東日本大震災復興支援「てんかん国際シンポジウム」が都内で開催され協会も参加 | |
3月20日 | 国際てんかん協会(IBE)会長、常務理事、事務担当理事が来日し協会事務局を表敬訪問 | |
3月31日 | 災害支援対策冊子および緊急カード(蛇腹式)を作成 | |
4月9日 | てんかんと運転免許についての要望書を法務大臣と国家公安委員長に提出 | |
4月13日 | 「京都市内で発生した交通死亡事故」に関する声明文を発表 | |
6月5日 | 警察庁・第1回一定の病気等に係る運転免許の在り方に関する有識者検討会で意見発表を行う | |
10月25日 | 「一定の症状を呈する病気等に係る運転免許制度の在り方に関する提言」への声明を発表 | |
11月25日 | 臨時総会で、公益社団法人移行申請の内容を承認(翌26日に内閣府へ移行申請書を提出) | |
2013年 | 1月15日 | 自動車運転による死傷事犯の罰則整備に関する要望書を法制審議会刑事法(自動車運転に係る死傷事犯関係)部会に提出 |
2月15日 | 「波」電子書籍サイトをオープン(https://e-nami.or.jp) | |
3月19日 | 内閣総理大臣より<公益社団法人>への移行認定を得る | |
4月1日 | 公益社団法人日本てんかん協会に移行(登記完了) | |
5月11日 | 緊急シンポジウム「事故をなくしたい-病気や障害と自動車社会の共存をめざして-」を日本てんかん学会と共催 | |
5月14日 | 参議院内閣委員会(道路交通法の一部改正案を審議)に要望書を提出 | |
5月16日 | 参議院内閣委員会において道路交通法の一部改正案が可決 | |
6月3日 | 衆議院内閣委員会(道路交通法の一部改正案を審議)に要望書を提出 | |
6月7日 | 道路交通法の一部改正案が成立(※衆参両院の内閣委員会で協会の主張に基づく附帯決議が採択された) | |
9月26日 | ◆南大塚(東京・豊島区)に事務所移転 | |
9月30日 | 日本てんかん学会と「てんかんに関する宣言」を記者発表 | |
10月1日 | 「てんかん月間」を10月に改め、日本てんかん学会と共催スタート(※キャンペーンカラー「フレンドリーパープル(赤紫色)」を制定し、新月間ポスターを作成) | |
10月5日 〜6日 |
てんかん運動40周年記念第40回全国大会を旭川市(北海道)で開催 | |
10月23日 | 日本てんかん学会とメディアセミナー「てんかんをもっと知ってください」を開催し、6人(本人および親)がアピールを行った | |
11月1日 | 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律案の審議で、衆議院法務委員会の政府答弁枠に参考人として呼ばれ意見陳述 | |
11月14日 | 同じく参議院法務委員会の参考人招致で、参考人として意見陳述 | |
11月20日 | 同法律が成立(※衆参両院の法務委員会で協会の主張に基づく附帯決議が採択された) | |
2014年 | 1月16日 | 内閣総理大臣が租税特別措置法による税額控除対象法人として証明 |
5月20日 | 「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の施行 | |
6月1日 | 「改正道路交通法」の施行 「自動車運転死傷処罰法および改正道路交通法の施行」に関する声明を発表 “めざせ!「会員1万人」キャンペーン”を開始(三ヵ年計画) |
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8月7日 | 第10回AOEC(シンガポール)において下川悦治さんが「優秀当事者賞」を受賞 | |
10月1日 | “NAMI KIDS”(親子でわかりやすく、てんかんを学ぶためのサイト)をオープン(https://e-nami.or.jp/namikids) | |
2015年 | 6月16日 | ドラベ症候群などに効果の「ミダゾラム」(口腔内粘膜投与剤)の国内での早期導入に向けた要望書を提出(4団体) |
7月1日 | 「難病医療費助成制度」の見直しにより対象疾病(指定難病)に難治てんかんの一部が加えらる | |
7月23日 | 基礎講座に「ポイント」制を導入(第38回から) | |
8月18日 | 警視庁に「事故・事件捜査における病名の公表に関する質問と要望」を提出 | |
9月15日 | 日本てんかん学会と「メディアセミナー」を開催 | |
11月9日 | 内閣府主催障害者週間「連続セミナー」にて、てんかんの講演が開催される | |
11月10日 | 事故報道に関する「声明」を発表(10月28日に宮崎県で発生した交通死亡事故) | |
11月10日 | 国の「てんかん地域診療連携体制整備事業」で8県(宮城県、栃木県、神奈川県、新潟県、静岡県、鳥取県、岡山県、広島県)が採択される | |
2016年 | 2月7日 | 「世界てんかんの日2016」記念イベントを開催 |
3月1日 | 文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課から、学校での坐薬挿入に事務文書「学校における発作時の坐薬挿入について」が出る | |
3月5日 | 診療報酬改訂で“てんかん食(ケトン食)”が保険適用される | |
5月12日 | 第11回AOEC(香港)に代表団を派遣 | |
6月1日 | 第190通常国会において請願の一部が採択される ※参議院の厚生労働委員会を通じて、啓発、医療、福祉、労働の4つの領域6項目 |
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2017年 | 1月10日 | 「世界てんかんの日」が記念日登録される |
6月8日 | 第193通常国会において請願の一部が採択される ※参議院の厚生労働委員会を通じて、啓発、医療、福祉、労働の4つの領域6項目 |
活動の目的(「社団法人」 設立趣意書より)
現在我が国には、乳児から老人まで50万人から100万人のてんかんの患者がいると推定される。また、てんかんに対する社会の誤解と偏見は今だに根強く、時には不当な扱いとなって患者や家族を苦しめている。
外国においてもてんかん対策が重要な問題となっており、各国にてんかん協会が組織され、1961年には国際てんかん協会も設立された。
我が国においては、昭和48年に「小児てんかんの子どもをもつ親の会」と「てんかんの患者を守る会」が相次いで設立され、昭和51年10月、この両者が統合されて、日本てんかん協会となり、国際てんかん協会の日本支部として今日に至っている。
近年、医学の急速な進歩によって、てんかんが単独疾病概念として明確になるほどの成果があがっているものの、てんかんに悩む人々は膨大な数に上り、また、てんかんの症状が多用であるとともにその原因、治療方法等についてさらに調査研究が必要であることなどから、今後のてんかん対策の発展は社会的に重要なものとなってきている。
以上のような情勢にかんがみ、日本てんかん協会は、てんかんに関する調査研究、正しい知識の普及啓蒙、てんかんに悩む人々の療育指導等をさらに促進し、その社会的公益的責務を十分に果たすべく、強化再出発せんとするものである。
(昭和56年2月4日)